2024年問題について「ボクさかな、きのう海、きょうはかまぼこ。」
「ボクさかな、きのう海、きょうはかまぼこ。」
数年前、とあるトラックの後方に書かれていた言葉です。
当時は、水産加工会社の鮮度を表す言葉としてシュールかつユニークな表現だという認識しかありませんでした。
しかし、令和の時代に入りこの言葉こそ現在の物流問題を表現した言葉に思えるのです。
昔は、地方の名物を食しに遠方に足を延ばすことが旅行の楽しみの一つでした。
現在でも、その楽しみはあるかもしれませんが、
多くの名物は「お取り寄せ」によって地方から都会に簡単に取り寄せることができ、その目的を達することができます。
さらに明確なのがインターネット通販の発展です。
スマホで簡単に買い物ができるのはもちろんですが、何より便利なのは、今日注文した物が翌日に届くということです。
注文した物がすぐに手元に届く、この感覚が日常になりつつあると私自身も感じております。
これらは何れも流通形態の発展によって達成した便利さの象徴ではないでしょうか。
昨今の運送会社を取り巻く環境は厳しいものがあります。
燃料費の高騰および高速料金の値上げ、2024年問題により長距離輸送が実質困難になるため
一人当たりの賃金が減少し、さらなるドライバー不足を生み出す可能性など、様々な逆風が吹いていると感じております。
弊社を含めた中小零細規模の運送会社は、配送コストの増加に加えて、上記の問題に向けて
ドライバーの数を増員する経営的余裕はないように感じます。
ドライバーをはじめ運送会社や流通に関わる会社の努力だけではどうにもならない問題に直面しているのではないでしょうか。
冒頭の言葉に戻りますが、昨日海にいた魚が、今日「かまぼこ」になるというのは流通過程として
いささか理想がすぎないかと疑問を投げかけます。
スーパーに行けば常に新鮮な物がたくさん陳列されている、ネットで注文すれば翌日に欲しいものが手に入る、
それは当たり前のことではなく、眠たい目を擦りながら昼夜問わず運転してきたドライバー達の努力があっての日常です。
物流形態が大きく変わろうとしているなか、私を含めた消費者も意識を変えなければいけないのではないでしょうか。
当フロンティアグループでは、そのような逆風の最中にある運送会社の力になるべく、
行政書士業を始め、コーポレートカードおよび保険代理店業、帳票類管理アプリ等のサービスを展開しております。
今後も物流問題に取り組むべく、新たな製品やサービスの展開を目指しておりますのでご期待ください。
最後に、行政にはこの2024問題を始めとする物流問題に対して、机上の空論ではなく現場の意見を取り入れた抜本的な改革を、
スピード感をもって対処していただきたい点を申し添えます。